【前回のあらすじ】
春、花粉症対策でよれよれのパーカを羽織り昼過ぎの雑踏を歩いていた「私」(※吉田戦車のこと=編集部注)。キョロキョロして(※ネタ探しのためか?=編集部注)不審だったため警察官から声を掛けられ、キーホルダーとして使用していた小型の万能ナイフが軽犯罪法違反であることを指摘される。警察署への同行を求められる「私」だが、美容室(※床屋ではない=編集部注)の予約があったため、後日、よれよれのパーカを着て出頭する約束をし、ナイフを預けて、交番をあとにした。
※詳しくは、前回の「しょっぴかれて、春」をご覧ください。
交番にチビナイフをあずけたあと、予定通り美容室にむかった。
途中、通りかかった登山用品店で真っ赤な薄手のダウンジャケットを買ったのは、やはり気が動転していたからだろうか。
黒と赤があったのだが、黒い上着は持っているし、もう春だしと思い、赤を買ったのだ。あとで妻の伊藤に爆笑されたが、後悔はしていない。
髪を刈られながら、服装は職質を受けた時のものでくるように言われたが、散髪は禁じられなかった、という話になり、パンチパーマをかけようとか赤く染めようとかいうプランも出たが、やめておいた。
私にとって警察は、積極的に関わりたくはないが、何かあったら全面的に協力したい、そういう存在だ。
多くの人々と同じく、私も理不尽で残酷な犯罪を心の底から憎む。犯人を捕まえるために先頭にたって働くのは警察官であるのだから、ご苦労さまです、と思いこそすれ「マッポがよぉ」などと思うことはまずないといってよい。
マッポ(警察官)。
このスラングを文字に書くのは初めてかもしれないし、使ったことも、あるのかないのか記憶にはない。会話に出るようなワルな生き方はしてこなかったので、若いころにシャレで使ったとしても数えるほどだろう。
語源はなんだろう。末法思想? ちがうだろうな。
インターネット内のものしりな方々の力を借り、ざっと検索した結果をここに引用させていただきますと
・待つ(張りこむ)ポリス、から。
・ポリスマンを逆さにしたマンポリス、から。
・明治の警官は薩摩出身者が多かったので、薩摩っぽ、から。
などなどの諸説があるという。すごくおもしろい。ありがとうございました。