日国第三版 ことはじめ
第6話 これからの日国
©久木ゆづる/小学館
日国ことはじめ、ついに最終回を迎えました。
最後、ことはが編集部の面々に向けて、また読者の皆さんに『日本国語大辞典 第三版』への思いを語りました。最後は少し熱くなりすぎてしまいましたが、それもことはらしいですよね!
ここまで『日本国語大辞典』の改訂における、編集部の日常や用例採集、出典検討など、さまざまな現場をご紹介してきました。作中では編集部のメンバーが中心でしたが、もちろん、実際の作業は編集部だけで進められているわけではありません。多くの研究者や専門家のご協力によって成り立っています。
ひとつひとつの言葉について用例を集め、語釈を見直し、語誌をはじめとする各欄の充実をめざす。そうした積み重ねによって、新しい「日国」は形づくられていきます。本作では描ききれなかった先生方のご活躍についても、別の機会にお届けできればと思っています。
また、コーパスやデータベースを活用した、新しい用例採集方法を構築することにも取り組みも実際に進んでいます。それ自体、第三版における大きな挑戦のひとつですが、一方で資料を読み込み、言葉の使われ方を確かめる地道な作業も、その重要性を失ってはいません。新しい手法への挑戦と、積み重ねられてきた辞書編纂の知見。その両方が第三版を支えています。
技術や環境が変わっても、「日国」が大切にしてきた理念は変わりません。それが、松井先生の掲げた用例主義です。言葉の意味や歴史は、実際に使われた記録をたどることで見えてきます。だからこそ用例を何よりも大切にしながら編集を続けています。
連載を通して、日国の舞台裏や、そこに関わる人々の姿を少しでも身近に感じていただけたなら幸いです。
いつか、あらゆる日本語をことごとく記したい。
その大きな目標に向かって、『日本国語大辞典 第三版』は今日も歩みを続けています。
新しい辞書の姿に、どうぞご期待ください。
そしてこれからも、『日本国語大辞典』をよろしくお願いいたします。
(新人ハムス)
【完】
概要
いよいよはじまった日本最大の国語辞典『日本国語大辞典』の大改訂。30年の一度の大プロジェクトに、新人編集者の主人公(白部ことは)が抜擢。意気込みと辞書愛は十分、でも知識と経験はまだまだ? 先輩編集者の助けも借りて、この難事にいどみます! 『日本国語大辞典』の詳細もわかる半実録マンガが登場!!
プロフィール
久木ゆづる
東京都出身。漫画家、イラストレーター。2018年よりKADOKAWA COMIC BRIDGEより漢和辞典編集者をテーマにした『じしょへん』(全6巻)を刊行。児童向けジャンルでも活躍中。著書に『凛々と咲く 八重の桜』全2巻(2013年 KADOKAWA)、『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』14巻本文(2015年 KADOKAWA)『角川まんが学習シリーズ まんが人物伝 チャールズ・シュルツ』(2019年 KADOKAWA)、『コミック版 世界の伝記57 ミヒャエル・エンデ』(2024年 ポプラ社)など。
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